病気で痛みを最も感じるのは何か?
全部の病気を経験した人はいませんから、比較のしようがありません。
そこで、医師にアンケートをとったのがあるそうです。
「何が一番痛い病気だと思いますか?」ということで。
一位、喉頭がんの末期
二位、くも膜下出血
三位、尿路結石
上位の二つは未経験だが(勿論ごめんこうむるが)、三位の尿路結石なら経験済みだ。
三年前のことだ。午後の2時を過ぎた頃でちょうど包丁をにぎっていた。
なんとなく左の腰が痛いような気がした。腰にしてはちょっと場所が違うな、なんだろうな?とまだ軽く考えていた。
そのうち、激痛にかわり、立っていられなくなり座りこんでしまった。
たとえて言えば、後ろからピストルで撃たれ、真っ赤に焼けた弾丸が体内に止まっているような感覚だった。
なにしろ呼吸が容易ではない。脂汗が流れる。顔面蒼白。
左側であるので、場所からして腎臓あたり。結石ではないか、と女房が診断。
動くに動けない。汚い話だが、しめつけられるような腹部に耐えかねて吐き気がしてきた。ゴミ箱をかかえて座ったまま吐く。
残っているお客さんの帰りを待ち、店を閉めて近くの医院へ。
超音波での映像診断もよく映らない。
「結石でしょうね」と痛み止めの注射をされる。
これがキカナイ。まったく楽にならない。
「酒飲みの人はね、効かないんですよ」と言われ、日頃の報いかと瞑目。
総合病院への紹介状をもらい帰宅。
翌日までマンジリともせず、ひたすらじっとウメキながら耐えるだけであった。
あれが、三位の痛みだったんだなぁ。
なんか銅メダルもらったような気分。(とは今だから言えるけど)