意識的に、ある実験を始めてみた。
真向法の実践を中止してみたのだ。
真向法は特別変な体操ではない。
順番どおりにやる、とか、爪先の向きに注意するとか、
腹式呼吸で静かに行うとか、いくつかのルールがあるだけだ。
では、
小生が元運動部にいた時にやっていた柔軟体操と
いったいどこが違うのだろうか、という疑問が湧いたのだ。
頭で考えるより実践したほうが手っ取り早い。
真向法の動作をせず、高校時代の柔軟体操式に切り替えた。
イチニイサンシ、ニイニイサンシという具合に。
それも1日おきにするにとどめた。
ひと月経って、しばらく忘れていた腰痛が出た。
朝、布団から起き出すときに腰が痛いし、だるい。
足取りも軽くない。
歩くとき、すっすっと足が前に出ない。
教科書を読み直してみた。
真向法は深層筋に効果がある、とある。
これだ!
真向法は身体の深いところまで届くのだ。
この深層にある筋肉やスジにまで届かせるのは
腹式呼吸により、静かにじわじわとやるのが良いのだ。
ひと月怠ったお陰で、大分後退してしまったが、
無分別に続けるよりは由としなければならないだろう。
意味が分かれば、また遣り甲斐があろうというものである。