2005年05月12日

磨いても光らず

例年、五月の連休を過ぎるとドーンと蕎麦粉の質が落ちる。
今年の場合、去年の不作のため、中国産の粉を相当量混ぜてあるそうである。
そのせいか、ドドーンと落ちた。
食べても旨くない。特有の甘味もない。
コシもない。ただ固いだけのような蕎麦だ。

では、国内産を使えばいいじゃないか、というと
そう単純なことではすまない。
少し古い数字だが、国内消費量12万トン、うち国内生産量2万トンである。
しかし、国内産として流通している蕎麦粉は4〜5万トンと言われている。
そうとう力のある蕎麦屋でないと、良質の粉を求めるのは困難だ。

ここ一月あまり、思いつく限りのことを試してみた。
加水率、練り具合、その他。
やってみて、思い当たった。
この蕎麦粉は水分含有率が低いのではないか。
いわゆる「風邪をひいている」というやつだ。

何年か前、県内の某地で新蕎麦祭りをやった時の裏話がある。
東京の有名蕎麦店の名人と言われる人が呼ばれて、その技を披露することになった。
地元の人間がその時、悪戯をしたのである。
蕎麦粉にわざわざ「風邪をひかせ」たのである。
名人、一度でつながらず、「あれ?」と言いながら、二度三度とやったそうである。
それを地元の人間がくすくす笑ってみていたというのだ。
気分の良い話ではないが、そのことを思い出した。

「風邪をひいた」蕎麦粉は元にはもどらない。
まりりんもんろーノーリターンなのである。

とはいえ、明日もまた蕎麦をつくらねばならない。

それでなくとも
気難しい、愛想がない、きぶくさい、と言われている
小生が、ますますそうなってしまうでないの。ねぇ。
posted by 山口屋散人 at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 麺類学 | 更新情報をチェックする