家人が現在通っている某医院に「楓橋夜泊」の拓本らしい掛け軸が
かけてあるという。
有名な漢詩であるから、現地には詩碑が建っていることだろう。
ではその拓本というのは、どれほどの価値のものかと調べてみた。
ヤフオクであるが、数が在るらしく大したことはない。
お土産用に量産されているみたいだ。
それより久しぶりに掛け軸を見ていたら、こんなものがあった。

実は学生時代、武者小路実篤邸のすぐ近くに住んでいた。
偶然にそうなっただけである。
少し交流があるらしい大家さん宅には、本物の色紙の額が飾られていたのだが
白樺派の好きな小生は羨ましく拝見していた。
実篤は最晩年のおよそ20年をそこで暮らした。
ざっと千坪だったかの敷地は南斜面であったが、泉が湧き出る池がある。
それがお気に入りであったらしい。
よくぐるっと一周散歩したが、本人にお目にかかったことはない。
亡くなるまでの約3年、同じ地で同じ空気を吸っていたことになる。
という訳で、ポチッ!

届いた荷物を開けて、少し驚いた。
専用の木箱に入り、きっちりとした厚紙箱に収められている。

紙箱に貼ってある印刷物を見て、また少し驚いた。
どこをどう辿ったか分からないが、元々は「一枚の絵」が販売したものらしい。
ということは、まず偽物ではないだろう。
もっとも、偽物でも一向かまわない位の競り無しの落札価格だった。
掘り出し物だったかも知れない。
「自然 玄妙 人生 玄妙」ということか。
posted by 山口屋散人 at 21:42|
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日記
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